毎日体調を測ることで ”ぎっくり” 予防
痛みがないので大丈夫だと思っていたら、ある日突然!ぎっくりが...。
腰が多いですが、背中、首など、様々な箇所を攻めてきます。
「そろそろやばい」というタイミングがわかればいいのですが。
からだに許容範囲があるからわかりにくいのです。
表題では体調を測ると書いていますが、医療的指標ではありません。
からだの整体的パフォーマンスを測ることで、ぎっくりを予防するヒントになればと記事を書きました。
”ぎっくり”と言われる急性の痛みはなぜ起こるか?
医療で異常がないことが前提であることと、例外的な強いストレスによる急性痛はメカニズムが違うのでここでは除外します。
不調には自律神経の仕組みがかかわっていて、緊張が溜まることで不調につながっていることが実績からわかっています。
からだに溜まった緊張を減らす過程で、下図の4回目の様につらさは感じないのだけど緊張の量は多い状態になるタイミングがあります。
(※からだの許容範囲:緊張が溜まっていても症状として現れない範囲)
4回目の状態は、つらさは感じてられないのですが、いつ許容範囲を超えるかわからないとても危険な状態なのです。
この時に、
- くしゃみなど力む
- 無理な姿勢で行う動作
などで、緊張が入り許容範囲を急に超えることで ”ぎっくり” 的に痛みが襲ってくると考えられています。
ぎっくりの予防とは?
普段のストレスにより徐々に緊張が溜まって不調に至ります。
痛みなど、つらさが有るか無いか? を判断基準にしていると、”ぎっくり”は予防できない。
これは、溜まった緊張がからだの許容範囲を超えているかどうか? が判断基準になっているからです。
許容範囲を超えたときでは遅いので、ぎっくりを予防するためには、痛みがない状態の時に、
- からだに溜まった緊張の量がどれくらいなのか?
- 許容範囲に対して余裕が有るのか無いのか?
を見極めることが大切で、それができれば ”ぎっくり” を予防できると考えています。
からだに溜まった緊張量の測り方
からだの許容範囲に対して緊張がどれくらい溜まっているか?
緊張が溜まることで起こるからだの変化は個人差がありますが、
- 可動域
- 左右差
などが普段確認しやすい尺度になると施術経過からわかっています。
以下、動画で記録している施術実績から、公開許可をいただいている方のスナップショットで解説していきます。
施術では、ストレッチやマッサージなど不要な刺激は入れておりません。
可動域で緊張の量を測る
からだの良い状態の可動域を記録しておいて、日々確認する。
可動域が減少してきたら、改善のアクションを起こして予防する。
可動域で緊張の量を測ったほうが良いお客様の2つの事例を施術経過から説明しております。
技をかけていない施術前の状態で変化をみていきます。
K様のケース
施術による柔軟性の変化
顎関節症と不定愁訴でお越しいただき、6回の施術で改善と安定が見られました。
施術でからだに溜まった緊張の量が減ることで、前屈での変化は見られませんでしたが、後屈での可動域の改善がはっきりしてきました。
K様のからだに溜まった緊張量の確認方法
K様は、後屈の可動域を日々確認することでからだに溜まった緊張の量を測れる
顎関節症による開口の問題もありました。(以下、K様 改善経過YouTubeです。)
動画から、からだの状態と顎の状態は相関関係があることがわかります。
この様に、からだの状態と開口の状態は比例しますから、開口の状態で判断されてもよいのですが、人間の体は腰(丹田)を中心とする連動体なので、K様は、後屈のほうが異常を早く検知できるのではないかと思っています。
T様のケース
施術による柔軟性の変化
坐骨神経痛でご来院いただき、7回で安定しました。
前屈も後屈も可動域アップしていますが、明らかに前屈の可動域の変化が大きいです。
T様のからだに溜まった緊張量の確認方法
T様は、前屈の可動域を日々確認することでからだに溜まった緊張の量を測れる
前屈は地面との距離を覚えておけばよいので測りやすいと思います。
左右差で緊張の量を測る
女性のお客様から、「眉毛がうまく書けなくなるの」と伺うことがあります。
からだに溜まった緊張に左右差がある場合、緊張が溜まるに比例してこのような現象が起きやすくなります。
眉毛もいいのですが、ここでは、緊張の量を顔のブレで判断したほうが良いお客様4名の事例で説明していきます。
顔のブレが出てきたら、改善のアクションを起こして予防する。
左右差がなぜ起こるのか?の簡単な説明からしていきます。
からだの左右差はなぜ起こるか?
からだ全体が筋膜に覆われていて、一つのボディスーツを着ている状態になっています。
筋膜を通じた引き合いで、溜まった緊張の左右差があると、がらだ全体でねじれが生じる現象が起きるのです。
骨のズレ、顎関節のズレなどこの現象で起きています。
特に女性は、顎の関節が緩い傾向があります。
さらに、下顎はぶら下がった状態のため、顎関節はからだ全体の左右差(左右テンションの差)の影響が現れやすいのです。
- 顔のブレ
- 関節円板のズレ(顎の鳴り)
- 顔の歪み
緊張を減らす施術で顔のブレの変化(初回施術の前後比較)
座ってカメラを見ていただいているのですが、下顎がブレています。
緊張の溜まりに左右差があってねじれのテンションが発生しているわけです。
I様のケース
T様のケース
M様のケース
Y様のケース
上図4名様の開口変化の動画YouTube↓
顔のブレは、座った状態で確認しましょう。
座ることで筋膜がさらに引っ張られるので、テンションが増すからわかりやすくなります。
男性は顎のズレは少ないのですが、顔のブレは女性とかわらず見られます。
70%くらいの方は、可動域か?顔のブレか?のどちらかで緊張の量を測れるのではないかと考えています。
上記2つで変化が出にくい方はどうすればよいか?
むくみは、静脈の流れとの関係が大きいので、自律神経との関りはあります。
実際に施術で改善はあるのですが、臓器の機能不全の影響も関わりやすいので、緊張の量の尺度にはしないほうが良いと考えています。
私は、前兆を感じた時にアクションを起こすようにしています。
不調の前兆を掴む
慢性痛を持っている方は、不調の前兆に敏感な方が多いです。
私の場合、無理が続くと、必ず右肩甲骨上部に嫌な感じが出てきます。
これを放置していると肩こり、さらには頭痛と広がっていきます。
揉むことが良いと勘違いしていた慢性肩こりの時代に、がんがん刺激を入れていた箇所なので、そこにルートができてしまっているのでしょう。
慢性から抜け出した今でも無理をするとこの箇所に前兆があります。
前兆を感じたら、やるべきことの量を減らして対処しています。
まとめ
からだに許容範囲があるから、気を付けるべきタイミングに気づきにくい。
痛みなど不調が出てないときに緊張の量を測る尺度があれば、”ぎっくり”の予防ができる可能性がある。
多くの方は、
- 可動域
- 左右差
の変化で気を付けるべきタイミングが測れると施術実績から感じています。
他に、不調の前兆が気を付けるタイミングとして使える場合がある。
可動域を見るときは、下記リンクの動きをご参考にしていただいて、動きに伴う違和感にストレッチをかけないことが大切です。
冒頭に前提として書いた『 例外的な強いストレスによる急性痛 』のメカニズムが合わさってくると、一気に許容範囲を超えることがあります。
すると、上記尺度だけでは予測できない場合もありますが、自分自身の状態に日々目を向けることはとても大切だと感じています。
ストレス痛の記事もご参考にしてください。
岡山市・整体院 ほぐし庵
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